病気や身体の不調には、必ず根本的な原因がある
当院では常に根本的な改善を目標にしています。
根本的な治療の反対はいわゆる対処療法になります。痛みがある部分をマッサージする、電気をあてる、痛み止めを飲む、などですね。
注意して頂きたいのはこれらが効果がないわけではありません。日々のケアとして利用するのには問題はないですし、それで改善することもあります。ただ、病気や身体の不調がある一定のレベルを超えると効かなくなってきます。その場合は根本的な改善が必要になってきます。
根本的な原因はどこにある?→「土台が歪めば上も歪む」
根本的な改善のためには、根本的な原因を探すところから始まります。
例えば左肩がこってくると左に片頭痛が出てくる女性がいるとします。
左肩を緩めるマッサージをすると一時的に筋肉は緩み痛みは引きますが、また繰り返してしまいます。下の図のように歪んだ状態ですね。確かに頭が左に傾いていることで左の首の筋肉が緊張しやすい状態になっています。これでは筋肉が固くなり神経や血管を圧迫して様々な問題を引き起こします。
では全身に注意を向けてみましょう。骨盤や下肢はどうなっているでしょうか?骨盤が傾いて肩や頭も傾いていますね。結論から言うと「土台が歪めば上も歪む」です。
昔の怪我や姿勢の変化などで骨盤や下肢が傾いたり歪んだりすると、当然上も歪みます。骨盤が歪めば補正しようとして結果的に肩や首が歪んだ状態になりますよね。歪みと言っても何百通り以上のパターンがありますが、簡単に言うとこんな感じです。
なので、土台の歪みをとれば自然と上の歪みは減り、首の筋肉の緊張は下がって肩こりや頭痛は改善してくる。と、考えています。
でも、そんな簡単にはいかない!原因の原因を探す。
左肩のこりや頭痛の原因は→(首の歪み)原因は?→(骨盤の歪み)ではその原因は???
次に骨盤が歪んだ原因を探さなければなりません。(一般的な整体術では筋肉や骨のみを矯正することが多い)
オステオパシーは筋肉や骨だけでなく、内臓や神経、血管、リンパ、脳脊髄液、筋膜、などの様々な組織を対象としています。ここで骨盤の歪みの原因を探すためにさらに細かい検査をしていきます。女性の場合、骨盤の中に問題があることが多くみられます。肩こりや頭痛がある場合、婦人科系の問題を一緒に持っていることもあります。簡単に言うと「中が歪めば外も歪む」。さっきと一緒ですね。子宮や卵巣が捻れたり傾いたりすると、周りの骨盤も捻れます。
理由としては、子宮などの内臓は靭帯を介して骨盤と強固に連結し合っているから。ここでは例えが女性になっていますが、もちろん男性でも同じことが言えます。中の構造物は異なりますが同じようなことが起きます。身体にある全ての物は連結しているからこそこのような考えや治療が可能になります。
じゃあ、さらに子宮に問題が出た原因は?となってきます。ここで大事なのが問診。生理の問題はないか?出産の時にトラブルはなかったか?他に怪我などしていないか?など、様々な情報を集めてその中から最も強い問題を引き起こしている真の原因を探し出します。その過程を終えた上で、やっと施術が始まります。
オステオパスは必要な所に必要な分だけ施術する
先程の例えは子宮の歪みが全身の歪みを作っていたということになりますが、これは足首だったり股関節だったり肘だったり肝臓だったりするかもしれません。更にい言うと、産科や発生学を元に生まれる前後の問題まで探し出すことも可能です。(もちろん科学的に)
様々な問題に対応するためにオステオパシーの教育課程では解剖学や生理学などの基礎はもちろんのこと、内科、外科、病理学などの基礎医学、さらに発生学や免疫学、精神科、栄養学、エネルギー、感情、、、など様々なことを履修します。
身体のことで悩んでいる患者さんのために、問題の根本的な原因を探し出しそれを調節することで健康的な身体を取り戻すのが、オステオパスの仕事です。